正直なところホームページ制作会社の保守費用って、何の費用なの?
ホームページを作ってもらった後で、「制作後は毎月5,000円の保守費用がかかります。」というような契約が多いのではないでしょうか?
これは、一般的にホームページに保守費用又は維持費用と呼ばれる費用です。
当社ではデータを管理する保守費用は月額3,000円頂いております。
「なんでホームページを作った後にもお金を払わないといけないの?」と不満を感じている方も多いと思います。
もし「問い合わせもほとんど来ていないホームページ」であれば、制作に数万円から数十万円を払った上に、毎月費用がかかるのは大きな負担ですよね。
「保守っちゅうても、何もしてないんちゃうの?」とストレートなご意見を頂くこともあります。
確かにホームページ制作会社の保守費用というのは、お客様から見ると判り難いものかもしれません。
今回は、そもそもなぜ保守管理という月額費用を支払わなければいけないのか、また保守管理とは何をしてくれるのか等、保守費用に関してご説明したいと思います。
(他の制作会社様がどのようにされているかは判りませんので、この記事は「当社の保守費用」ということ限定で書いておりますので、ご了承下さい。)
ホームページとは
何故、制作後の管理が必要かということを理解するためには、ホームページとはどういったものなのかを理解する必要があります。
ホームページはHTMLやphp、CSSといったプログラム言語を使って作られます。
ホームページが出てきた当初は全てHTMLを使って制作されていたのですが、その後、デザイン性や動的なサイトを作るためにCSS、php、javaやデータベースを使った複雑な構成になってきたのです。
見た目はほとんど同じでも、HTML+CSSで制作された「静的ページ」とワードプレスを代表とするCMSで制作された「動的ページ」では構造が全く異なります。
それでは静的ページと動的ページとは、何が違うのかを見ていきましょう。
静的ページとは
静的なページとは、文字通り「動かないページ」のことを言います。
つまり何か手を加えない限り、同じ内容が表示され続けるページのことを「静的ページ」と言います。
内容を変更するには、HTML又はCSSファイルを直接編集する必要があります。
さらに、編集したファイルをサーバーにアップロードして、上書き保存すると内容が更新されます。
この作業は専門的な知識が要りますので、ページの更新をする場合には業者に依頼しないと難しいという場合が多いと思います。
ご自身でホームページビルダーなどのソフトで作られた場合も、この静的ページになります。
動的ページとは
動的なページとは「Dynamic Page(ダイナミック・ページ)」とも呼ばれるもので、「表示するたびにページを作る」ようなイメージです。
動的ページというのは、絵や文字が動くわけではないんです。見た目は静的ページも動的ページも同じです。
動的ページは、データベースというシステムを使って表示する仕組なんです。
例えば、静的ページが1枚の絵だとしたら、動的ページはブロックのような感じです。
静的ページは、絵を1枚1枚描くように、1ページづつプログラムを書いてページを作成します。
動的ページの場合、内容を表示する枠だけがあって、ブロックで車や動物を作るように、必要なデータを持って来て、表示するたびにプログラムが自分で内容を作るような仕組になります。
つまり、データベースに必要な情報を入れておけば、後はシステムがページを作成してくれるようなイメージです。
ホームページの更新とは
ホームページの運営をするにあたって、業者に依頼するのは「更新」に関することが、一番多いのではないかと思います。
この「更新」の作業は静的ページか動的ページかで手間が異なる場合があります。
静的ページの更新
先程説明しましたように、静的ページの場合は1ページごとに一からページを作らなければいけないので、非常に手間がかかります。
しかし一度作ったページは何もしなくてもそのまま表示されますので、更新が不要であれば、維持管理作業はほとんどありません。
「ホームページって、おいとくだけで、なんで費用がかかるの?」と思われるのは、この静的ページのホームページの管理に当てはまるのだと思います。
しかし、静的ページの更新をする時は、簡単な更新でも制作した業者に頼まなければ出来ない場合がほとんどです。
事務所案内用として名刺代わりに作った更新の無いホームページであれば、保守管理は依頼せずに、十分ご自身で管理出来ると思います。(但しバックアップは必ず取る等、いくつかの注意点はあります)
動的ページの更新
それに対して、動的ページをつくるシステムで制作したサイトの場合は、少し事情が異なります。
「投稿記事」のように、ある決まったフォーマットのページは、ブログを書くように自分で作成出来ます。
つまり静的ページと違って、会社の住所が変わって地図を差し替えたり、表やイラストを作成するような特殊な場合は業者に修正依頼するという程度で、あとは自分で更新するというパターンが多いと言えます。
静的ページサイトのサーバー管理費用
サーバーの管理を業者に依頼する場合は当然月額費用が発生すると思いますが、静的ページのホームページの場合、サーバーといってもそのまま保存しておくだけですので、特に難しい管理はありません。
ご自身でも十分出来ますし、月額数百円程度のサーバーでも十分です。
先程の例のような事務所案内用として名刺代わりに作った更新の無いホームページであればご自身でサーバーを契約して、そのまま保存しておいても、問題が出るケースはほとんどありません。
但し、メールアドレスもご自身で管理することになるので、そういったことが面倒だという方は業者に維持管理を依頼するのが良いかもしれません。
また、問合わせページはcgiというプログラムを使用する場合がありますので、cgiの不具合が出た場合は業者に相談されるのが良いかと思います。
ホームページの維持管理費用が必要なケース
更新もサーバーも月額費用を払わなくても良いのであれば、どんな場合に月額費用を払う必要があるのでしょうか?
ワードプレスのような動的ページを作成するシステム(CMS)を使ったホームページの場合は、維持管理費用を支払って業者に任せるのが良いと思います。
ワードプレスのようなCMSは常にシステムやプラグインといった機能のバージョンが上がっていきますので、何もせずに長期間放置していると、思いもよらぬトラブルが出る場合があります。
また、間違ってプログラム部分を変更してしまうと、画面が真っ白になって全く表示されなくなったりすることもあります。
そうなった場合に業者に復旧を依頼すると、保守費用以上の金額がかかったり、最悪の場合は再度制作した方が安いというような事にもなりかねません。
そうなると、それまで作ってきたホームページの記事は全てパーになります。
ワードプレスのような動的ページを作るCMSを使ったサイトの場合は、システムの運営費用として月々管理費を払うというイメージになるかと思います。
当社では月額3,000円+税とサーバー代実費(1,500円+税/月~)を保守管理費用として頂いています。
ホームページの保守管理の内容
それでは、保守管理とはどういった作業をするのかを具体的に見ていきましょう。
ここでは、先程保守管理を依頼した方が良いと言いました「ワードプレス」で制作したホームページの保守管理作業を例に見ていきたいと思います。
テキストの更新・追加・修正
当社の料金ページにも書いておりますが、保守サービスの内容の一つに、「テキスト」の更新・追加・修正があります。
「テキスト」とはブログの記事のように、キーボードで打ち込んだ文字をいいます。見た目がテキストであっても、キーボードで打ち込んだ文字ではなく、テキストの画像という場合もあります。
なぜ「テキスト」と強調しているかというと、テキストの更新・追加・修正は作業としてはかなり軽い部類にはいるのですが、画像を変更する場合はイラストを描くソフトや写真加工ソフトを使って大変な作業になる可能性があるからです。
ですから、画像を変更する場合は別途費用がかかるのです。(後述しますように画像の差替えはテキスト修正と同じ程度の作業です)
データの管理
これがお客様には形として見えないので、「何もしてないんちゃうの?」と思われてしまう作業なのだと思います。
ワードプレスというシステムを使ってホームページを制作している場合、HTMLやphpと呼ばれる「プログラム部分」と「データベース部分」、プラグインといってSNSと連携させたりお問い合わせフォームをつくったりする、ホームページにさまざまな機能を持たせる「プラグイン部分」の3カ所から成り立っています。
この3つの部分は日々改善されるので、バージョンアップという作業が必要になります。
また、これらのデータのバックアップを取っていないと、データが破損したりサーバーに不具合が出た場合にサイトを復元出来ません。
弊社では、特に頻繁に記事に関係するデータベース部分は原則として毎日バックアップを取るようにしています。(プラグイン部分は週1回)
データが破損した場合の復元の保証をするものではないのですが、万が一の時に出来る限りお客様に迷惑がかからないように万全を尽くすためにそういったバックアップを定期的にとるような作業をしています。
ドメインの管理サポート
ドメインに関しては、当社では基本的にはお客様が所有者となって取得いただいております。
当社の名義で取得した場合、そのドメインは当社所有のものになりますので、もしお客様が他のホームページ制作会社に移管したいとなった場合、所有権の移管などお客様にとっても面倒な作業があります。
「ドメイン=ホームページ」と言っても過言ではないくらい重要なものでもあります。
そのドメインを弊社で所有するのは、お客様にとっても不具合がある場合がございますので、事情を説明した後でも、特に弊社で取得管理して欲しいというご要望がある場合に限って、弊社で取得管理しております。
ただし、当社では自社の所有としてドメインの取得はしないのですが、どのように取得するのか、取得した後の設定などのサポートさせて頂いておりますので、その点はご安心下さい。
メールアドレスの設定と管理
ご希望のメールアドレスの取得とメーラーへの設定サポートを致します。
info@lichtos.com のように取得したドメインの@の前の部分はお客様の希望のもので設定します。(ルール上使用出来ない文字があります)
アカウント取得後は、お使いのメールソフトによって設定が異なりますので、設定のフォローもしております。
写真の差し替え作業
お客様のプロフィール写真や、施術写真、リフォーム写真を新しい写真に差し替える作業も保守費用の範囲内で行っております。(月2回まで)
新しくバナーを作ったり、写真を加工するような場合は別途費用を頂いているのですが、お客様の用意された写真の差し替えのような作業は出来るだけ保守費用内で対応させて頂いております。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「それで月3,000円は高い!」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
「意外といろいろしてくれてるんだな。毎日バックアップまでしてくれているんだったら3,000円くらいはかかるかな」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
ホームページの維持費用(保守費用)相場は5千円くらいから2万円くらいまでが一番多いと思います。
ホームページのデータ破損なんてあるかな?と思われるかもしれませんが、数は少ないですがそういったことは起こる可能性はあります。
お客様がご自身で更新しようと思って、間違ってプログラム部分をさわってしまってサイトが真っ白になってしまったという事例もあります。
いつそのような事態が起こったとしても、被害を最小限におさえられるように準備しておくことが保守の重要な役割なのです。(保守管理は、復元を保証するものではありませんので、その点はご注意下さい)
当社への保守管理移管をご検討頂く場合
当社では日本全国のサイトを対象に保守管理をさせていただいております。
他社様から当社に保守管理の移管をされるケースも多くあります。
保守管理の移管をお受けするのは、コストダウン以外にも、いろいろなケースがあります。
ホームページの維持管理を全て任せていた個人事業主の方が急にお亡くなりになられて、ご家族の方も仕事の話は全く分からず、困っているというお話を頂くことがあります。
また、毎月何万円も保守費用を払っているのに、電話で毎月「何か困ったことはないですか?」と聞かれるだけで、ほとんど何もしてもらっていないから管理会社を変更したい、ということでお問い合わせを頂くこともあります。
保守管理を変更する場合、まずはドメインとサーバーの契約先がどこかを調べる必要があります。
ホームページ制作会社がドメインとサーバーを管理しているケースも多いので、何をどうしていいか分からないという場合も多いと思います。
「とにかく、どうしたら良いか分からないので困っている」という場合は、とりあえず当社にご連絡下さい。
出来る限りの調査をさせて頂きます。
保守管理会社を変更する場合、一般的にはサーバーも変更することになります。
サーバーを変更すると、メールのアカウントの再設定も必要になったり、いくつか気をつけなければいけない点があります。
当社では数多くのお客様から保守管理移管をご依頼頂いた経験から、スムーズに移管作業を行うことが出来ますので、ご安心下さい。