ホームページの保守管理会社を変更する場合の注意点

「記事の更新やページの変更もほとんど無いのに毎月2万円の維持費用・・・。制作費が安かったからホームページを作ったけど、毎月費用を払うのが嫌になったから、別のところに管理をお願いできないかな?」と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ホームページを別のサーバーに変更する作業は、技術的にはほとんどの場合問題無く出来ます。

しかし、技術的な問題よりも契約上の問題で移管が出来ない場合があります。

このページでは、ホームページの保守管理・メンテナンス会社を変更する場合に、どういった点に注意しなければいけないのかを判りやすくご説明したいと思います。

保守費用の料金の相場に関しましては『ホームページの保守管理費用の相場』で詳しくご説明していますので、あわせてご参照下さい。

この記事の監修者

株式会社リヒトス 代表 森真理
株式会社リヒトス 代表 森真理

2015年にホームページの制作と保守管理を専門とする会社「株式会社リヒトス」を京都で設立。(現在は大阪に移転)

「ホームページについて聞きたいことがあるけど、毎月高いお金はかけられない」という悩みを持つ会社へ月額3,300円というリーズナブル価格で保守管理を提供。

大阪・京都など関西圏を中心に、全国の顧客をサポート。

契約内容を確認する

ホームページを制作するにあたって、契約書の隅々までは見ていないという方も多いと思いますが、この「契約書」に管理移管に関して重要な事がかかれている場合があります

以下に想定される例を見ていきたいと思います。これから制作される方も是非参考にして下さい。

他社へのデータ管理移管を禁止している

ホームページの「制作」と「維持管理」が切り離せない契約になっている場合があります。

つまり、ホームページを制作した会社以外のところに維持管理を依頼することが出来ない、という内容の契約です。

その場合、ホームページのデータを他の業者のサーバーに移管して管理会社を変えることは出来ません。

どうしてもホームページの管理を他の会社に移したい場合はどうすればいいんですか?

契約内容にもよりますが、最悪の場合は今のホームページを閉鎖して新しくホームページを作るしかない場合もあります。

ホームページの制作費用を低く抑えて維持管理の保守費用を高めに設定している場合、通常は保守管理で利益を得ることができるので、制作費用を低く出来るのです。

ですから、制作費が格段に安い設定になっている場合は、保守管理・メンテナンス会社を変更することが出来ない契約になっている場合があります。

ドメインの所有者がホームページ制作会社になっている

ホームページをもつには「ドメイン」というホームページのアドレスを決めなければいけません。

このサイトでいえば「lichtos.co.jp」です。

初めてホームページを作られる場合、ドメインの取得は制作会社に任せられるケースが多いかと思います。

ここで注意しなければいけないのが、ドメインの所有者があなた自身になっているかという点です。

通常はホームページ制作の依頼者、つまりあなた自身がドメインの所有者になりますが、契約上、制作会社がドメインの所有者となっている場合があります

この場合、ホームページの保守メンテナンス会社を変更するにはドメインの所有者になっている会社にDNSサーバーというものの設定変更をお願いするか、所有者をあなたに変更してもらう必要があります。

DNSサーバーの設定変更もドメインの所有者の名義変更も断られてしまうと、保守管理会社を変更することは出来ません。

サイトを運営し続ける限り、今の管理会社にお金を払い続けることになります。

ドメインはホームページの中でも最も重要な部分と言えますので、出来れば所有者をあなたご自身にして、DNS設定なども自由に出来るように変更されることをお勧めします。

ドメインの所有権は渡せないと言われた場合はどうすればいいんですか?

ドメインの所有権を渡してもらえないのは一番深刻なケースです。何年もかけてサイトを運営するとSEOに効果がある被リンクも増えて、オールドドメインといってドメインの価値も上がってきます。ドメインの所有権を渡してもらえなければ、そういった価値を全て捨てるしか方法がないかもしれません。
ドメインはある意味ホームページのデータよりも重要です。最悪の場合でもホームページは作り変えることはできますが、ドメインの所有権をもらえない場合は、それまでの価値を捨てて、全て一から作り直すことになります。ですから、ドメインの所有権が自分のものかは絶対に確認しておきましょう。

ホームページ自体がホームページ制作会社の所有になっている

これはかなりレアケースですが、ホームページの写真や文章などのコンテンツ及びドメインなど全てがホームページ制作会社の所有とする契約になっている場合があります。

この場合、保守管理・メンテナンス会社を変更するには、ホームページの全ての権利を買い取る交渉をするか、一から新しくホームページを作るかになります。

使われているシステムを確認する

ホームページは見た目は同じでも、HTMLという言語だけで作られていたり、ワードプレスというシステムを使用して作られていたり、全くオリジナルのシステムで作られていたりと、サイトによって構造が全くことなります。

見た目が同じでも管理出来ないホームページがあるんですか?

そうなんです。ホームページは見た目で同じでも、それを作っているシステムにはさまざまなシステムがあります。例えば弊社はワードプレスというシステムでホームページを制作していますが、他のシステムでも見た目はほとんど同じホームページをつくることができます。

保守管理・メンテナンス会社を変更する場合、通常はサーバーも変更することになりますが、ホームページの構造によっては移管することが出来ないケースがあります。

以下に、どのような場合に移管が出来ないのかを見ていきたいと思います。

無料制作サイト

最近は無料でホームページを制作出来るサービスもかなり充実しています。

以下のサービスは無料でホームページ制作ができます。

この他にもたくさんのサービスがあります。

こういった無料で制作できるサービスは、広告が入ったり、オプションやプランによっては有料にしたりして利益を出す仕組みになっていますので、無料で制作して、それを他のサーバーに移管することは出来ません。

無料の制作サイトで作ったサイトの保守管理はしてもらえないんですか?

申し訳ございません。問題が起きた時に、私達の知識だけでは対応が出来ない可能性があるので、弊社では無料サービスでつくられたホームページの保守管理はお受けしておりません。

それでは、どんなサイトであれば保守管理してもらえるんですか?

基本的にはワードプレスで作られたサイトかHTMLとCSSという言語だけで作られたサイトです。
ワードプレスで制作されたサイトでも会員制システムや通販システムなどが付いているサイトは管理出来ない場合もあります。

ライセンスが必要なシステムで構築したサイト

ホームページの土台となっているシステムを使用するのにライセンスを購入しなければいけないものがあります。

例えば、ライセンスが必要な主なシステムには以下のようなものがあります。

移管先の維持管理会社がこのライセンスを購入していれば問題無いのですが、ライセンスを持っておらず購入もしないという場合は移管が出来ません。

ホームページ制作業者のオリジナルシステムで構築したサイト

ホームページ制作会社の独自プログラムでCMSというブログ感覚でページ更新が出来るシステムを構築している場合があります。

その場合も他の保守管理・メンテナンス会社に移管することは出来ません。

リース契約を結んでいる場合

例えば、月3万円の5年払いのリース契約を結んでいるような場合、契約期間満了までは解約することが出来ません。

リース契約は解約出来ないという事以外にも、リース契約後の所有権やサイトコンテンツの著作権など、さまざまなトラブルがおこる場合があります。

ホームページのリース契約は経済産業省も注意を呼びかけているので、リースの契約内容に関しては十分ご注意下さい。

ホームページソフトなどのリース契約はしっかり考えてから![PDF]

「移管後、すぐ解約されないか」を確認する

ホームページを移管した場合、48時間程度新旧どちらのサーバーにアクセスされるか判らない不安定な期間があります。

新サーバーに設定を変更した後、すぐに旧サーバーが閉鎖されてしまうと、メールが受け取れなかったり、ホームページが表示されなかったりする可能性があります。

出来れば新サーバーへ設定を変更した後、1週間程度は新旧両方のサーバーにアクセス出来るようにされておくのが良いと思います。

自分で管理するリスク

弊社ではホームページの維持管理を月3,300円から行っていますが、お客様から「保守って、何してくれるの?」とご質問を頂くことがあります。(保守管理・メンテナンスの詳しい内容に関しては『保守管理の相場』をご参照下さい)

保守費用の中で特に重要なものは、データのバックアップとシステムのバージョンアップだと思います。

更新作業を重視される方も多いと思いますが、テキストのみの変更であれば、そんなに大変な作業ではありませんので、お客様ご自身で出来る場合もあると思います。

むしろ、万が一の時にバックアップを取っておらず、「ホームページのデータが全部消失してしまった」というようなリスクに備えることや、システムや言語のバージョンアップを行わなかった為に一部の機能が使えなくなったというような事を防ぐ方が大事なのではないかと思います。(データはバックアップを取った時点のものまで復元出来るということで、最新の状態で復元出来るということではありません)

特に、ワードプレスというシステムを使用している場合、バックアップの取り方やデータを復元する方法がかなり複雑になります。ワードプレスをご使用の場合は、専門業者に保守管理・メンテナンスを任せられる方が良いでしょう。(ワードプレスのバックアップに関しては『ホームページ制作会社が倒産!?私のホームページ、どうなるの?』でも触れていますのでご参照下さい)

バックアップや更新サポート以外でも、サイトの表示速度の改善など、目に見えない部分でもホームページの維持管理を行っていますので、完全にご自身で管理されるよりも、必要な作業のみ業者に任せるのが良いのではないかと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

保守費用が高いから変更したいと思っても、「意外と簡単には出来ないな」と思われたのではないでしょうか。

お読みいただいて判るように、使っているシステムや制作時の契約内容のように、技術面以外で保守管理・メンテナンス会社を変更出来ない場合があります。

ですから、ホームページの制作をする場合、最初に制作費だけではなく、その後の維持管理がどのような契約になっていて、どれくらいの費用がかかるのかをしっかり確認しておく必要があります。

当社への保守管理移管をご検討頂く場合

当社では日本全国のサイトを対象に保守管理をさせていただいております。

他社様から当社に保守管理の移管をされるケースも多くあります。

保守管理の移管をお受けするのは、コストダウン以外にも、いろいろなケースがあります。

ホームページの維持管理を全て任せていた個人事業主の方が急にお亡くなりになられて、ご家族の方も仕事の話は全く分からず、困っているというお話を頂くことがあります。

また、毎月何万円も保守費用を払っているのに、電話で毎月「何か困ったことはないですか?」と聞かれるだけで、ほとんど何もしてもらっていないから管理会社を変更したい、ということでお問い合わせを頂くこともあります。

保守管理を変更する場合、まずはドメインとサーバーの契約先がどこかを調べる必要があります。

ホームページ制作会社がドメインとサーバーを管理しているケースも多いので、何をどうしていいか分からないという場合も多いと思います。

「とにかく、どうしたら良いか分からないので困っている」という場合は、とりあえず当社にご連絡下さい。

出来る限りの調査をさせて頂きます。

保守管理会社を変更する場合、一般的にはサーバーも変更することになります。

サーバーを変更すると、メールのアカウントの再設定も必要になったり、いくつか気をつけなければいけない点があります。

当社では数多くのお客様から保守管理移管をご依頼頂いた経験から、スムーズに移管作業を行うことが出来ますので、ご安心下さい。

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